労働相談Q&A
5 職場でいやがらせをうけています。どのように対処すればよいのでしょうか。

まず、いじめの内容を整理、証拠集めを行います。会社に対して職場環境配慮義務として、プライバシーや被害者の保護を前提に、加害者の当該言動の速やかな禁止及び加害者の処分(配置転換等)を求めます。
セクハラやマタハラについては、法律で禁止規定があります。かなり難しい相談の場合がありますので、専門家に相談されることをお勧めします。

 

最近は、いじめ・いやがらせ(パワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメント等)職場の上司や同僚との間の人間関係における問題が増えています。

1 パワーハラスメント
パワーハラスメントは、法律上の定義や禁止規定はありませんが、①身体的な攻撃(暴行・傷害)、②精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)、③人間関係からの切り離し(隔離、仲粒阿掘μ技襦法④過大な要求(業務上不要、遂行不可のなことの強要)、⑤過小な要求(仕事を与えない等)、⑥個の侵害(私的なことに過度に立ち入る)が嫌がらせの典型事例です。

2 セクシャルハラスメント
セクシャルハラスメントについては、男女双方が加害者・被害者になりえます。セクシャルハラスメントは、言動を受ける側の労働者の「平均的な感じ方」が基準となり、対価型と環境型に大別されます。①対価型とは、被害労働者の意に反する性的言動への同労働者対応により、同労働者が解雇、降格、減給等の不利益をうけることを言います。②環境型は、被害労働者の意に反する性的言動により、同労働者の職場環境が不快なものになり、その能力の発揮への重大な悪影響、見過ごせない程度の支障が生じるものを言います。
男女雇用機会均等法(正式名称は「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保に関する法律」)第11条では、事業主に対するセクシャルハラスメントの防止配慮義務を定め、厚労省指針が、配慮すべき事項を定めています。雇用管理上配慮すべき事項には、事業主方針の明確化と周知徹底、相談苦情への対応、事後の迅速・適切な対応等があります。配慮義務を履行しない場合、行政指導の対象となります。

3 マタニティハラスメント
結婚、出産、妊娠、育児介護休暇等に関する嫌がらせ(マタニティハラスメント)については、男女雇用機会均等法で、婚姻、妊娠・出産を退職理由とすること、婚姻を理由とする解雇が禁止されています。また、妊娠、出産・休業請求を理由に解雇や不利益な取り扱いを禁止しています(すべて同法9条)。
労働者(男女を問いません)が育児休業・介護休業や介護休暇を申し出たこと、休業したことを理由に、解雇や不利益な取り扱いを禁止しています(育児介護休業法:正式名称は「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」10条、16条、16条の7)。

4 対応策
これらの被害にあった場合、記録や録音をとること等証拠を残すことは大変重要です。事実を正確かつ具体的に説明できるようにします。他に被害者がいる場合、共に行動することが有効です。
次に、加害者に対して「やめて欲しい(言動が不快である)」と伝えます(もちろん、言えない場合もあります)。加害者及び会社に対して職場環境配慮義務として、プライバシーや被害者の保護を前提に、①加害者の当該言動の速やかな中止(禁止)及び②処分(加害者の異動等)、③相当程度の被害をうけ心身の傷病となった場合は、損害賠償等を求め、④労働災害を申請することもあります。また、ケースによっては、⑤相談苦情窓口やツールの設置、再発防止措置を求めます。
個人で対応できない場合は、既存の労働組合や連合東京(連合ユニオン東京)の団体交渉、行政(東京都労働相談情報センター東京労働局)のあっせんの方法があります。また、刑事罰や損害賠償を求めて、刑事及び民事訴訟を行うこともできます。訴訟に関する相談は、法テラス等でも行っています。詳しくは、専門の各窓口にお尋ねください。

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